有沢螢の歌集「縦になる」を読了しました。
図書館の新着本コーナーで、なぜこれを手に取ったのか。シンプルな背表紙と「縦になる」と言う言葉に純粋に惹かれたのです。
振り返れば歌集なんて1度も読んだことありません。若かりし頃俵万智のサラダ記念日が流行ったなぁ、と言う記憶がある程度。でも図書館でパラパラとめくったとき、それぞれの句から質量のある情景が立ち上がる気がしたのです。
有沢螢という人を全く知らなかったけれど、読み進めるにつれて、病床にあることや、教会と関係があること、ミュージカルが好きなこと、教鞭をとっていたことなど少しずつ背景が見えてきました。散文の日記などよりよほど鮮明に。
素敵な偶然の出会いだったなと思います。