桐野夏生の『燕は戻ってこない』を読了しました。先が気になって一気読み。面白かったです。
NHKでドラマ化されており、主人公が石橋静香で、主人公に代理母出産を頼む夫婦の夫側が稲垣吾郎だというのだけなんとなく知ってました。もうこのバレエダンサーの夫が、稲垣吾郎ピッタリ!で、私の想像の中の映像が全て稲垣吾郎で固定されてしまった。とにかく傲慢でナルシストで自分勝手な奴なんですよ。
代理母出産なんて、1千万円もらおうが1億円もらおうが、生命の危険のある行為だよなぁ。そこまで追いつめられる若い女性がいる、経済格差が本当に広がっている今の世の中のことも考えてしまいます。
このままじゃ日本はダメになるってことは、みんな薄々感じていて、感じているまま何もせずに何十年も時は流れ、未だにこのままじゃダメになるって思っているだけで動かない。自分も含めて、世の中終わってるって思いました。責任の一端は私にもある。でもほんと、何事もいきなりなんてことはないんですよ。長い時間をかけて、決してリカバリ不能な領域まで、少しずつ確実に壊れていく。怖い。私は日本が過去の遺産を食いつぶす前に死ねるかなぁなんて自分勝手なことも考えてしまいました。