『あなたの燃える左手で』を読了しました。著者の方は医師なんですね。
舞台はハンガリー。誤診により左腕を切断されてしまった主人公アサト。他人の手を移植したものの・・・体の境界線の話と国境の話がロシアのクリミア侵攻等も交えて描写される。改めて島国の特異性を認識しました。
今まで意識したことなかったけれど、確かに手の移植ってのはあまり必要性がないですね。日本では事例がないようです。義手で足りるからでしょう。
海外では少女に男性の腕を移植した事例などもあり、腕の色が少女のものに近く薄くなり、太さも少し細くなったとか。このあたり、小説の中に出てくる移植医ゾルタンも、「アジア人に白人の腕をつけるとどうなるだろう?」とかちょっとマッドサイエンティストチック。
なんとも不思議な世界観の物語でした。